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2025.08.14 『岳人』2025年9月号 記事に関するお詫びと訂正

2025年9月号「鳥海山」記事(p.34~41)に関するお詫びと訂正
 
「鳥海山」の記事内で、筆者が取材後に調べ十分な理解のないままに、同行した佐々木ガイドの言葉として表現した部分等がありました。佐々木ガイドより、以下の指摘がありました。
 
p.37「獅子ヶ鼻湿原は、享和元年(1801)の新山噴火により流れ出した溶岩の末端に位置し、その崖(新山溶岩流末端崖)から流れ出す湧水によってできた湿原である。」
 天然記念物の名前は「新山溶岩流末端崖」で平成13年指定されました。当時の大学教授がそのように名付けたようです。その後の調査で、2,500年前に山体崩壊が起きてから何度か噴火して溶岩が流れており、正しくは獅子ヶ鼻溶岩流末端崖から湧水が湧き出しています。正確には「新山溶岩流末端崖」は山頂溶岩ドームの末端崖のことです。
p.37「鳥海山の水でもここの水だけが火山性ガスが溶け込み酸性なんです。」
 完全には解明されていませんが、ここでは火山ガスは噴出しておらず、イオン濃度が濃い層を水が浸透して湧き出しているので酸性水だと言われています。鳥海山東斜面山腹にも酸性水が湧き出している所があります。
p.37「ハンデルソロイゴケとヒラウロコゴケが絡み合った固まり」
 最新の調査では、絡み合っているのではなく別々の塊だと分かってきました。※筆者注:記事は、現地の説明板の記述に寄るものです。現地訪問の際はご留意ください。
p.38「左横に小さな島が見えるでしょ。二俣島と言って柱状節理だけでできてる島なんです」
 左に二つ見えるのは御積島と烏帽子群島です。烏帽子群島も柱状節理がたくさん見られる島々です。二俣島は右にありますが小さな島ですので、鳥海山からだと良くわからないと思います。※筆者注:佐々木ガイドの発言は飛島と二俣島に関してのみで、位置関係は筆者の思い込みによる間違いでした。
p.40「鳥海山の岩は安山岩で割れた面があるのが特徴」
 くわしくは、鳥海山の岩は安山岩で、特徴として溶岩が冷えて固まる時に割れてできる平らな面があります。
 
 以上、筆者が確認を怠ったために不正確な記事となってしまいました。ここに訂正させていただきますとともに、ご迷惑をお掛けした佐々木ガイド並びに関係者の皆様、並びに読者の皆様お詫び申し上げます。
岳人編集部 加藤芳樹
 

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